「但し書き道路」ってなんのこと
2023年06月07日
但し書き道路とは、建築基準法第43条に規定されている道路のことです。建築基準法は、建築物の用途・規模・位置・構造などに関する基準を定めた法律です。建築基準法第43条は、建築物の敷地が道路に接することを求める接道要件について定めています。
但し書き道路とは、建築基準法上の道路ではないが、一定の条件を満たせば建築物を建てることができる特例の道路のことです。建築基準法第43条にその規定があります。但し書き道路に接している敷地は、通常は建築物の敷地が道路に2m以上接していなければならないという接道要件を満たしていません。しかし、特定行政庁(都道府県知事や市町村長など)が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めて、建築審査会の同意を得て許可した場合には、この限りではありません。つまり、但し書き道路に接している敷地でも、建築審査会の許可を受ければ建築することが可能なのです。
但し書き道路には、以下のような種類があります。
- その敷地の周囲に公園・緑地・広場等の広い空地があること
- その敷地が、農道その他これに類する公共用の道(幅員4m以上のものに限る)に2m以上接すること(農道、河川管理道路、港湾施設道路など)
- その敷地が、建築物の用途・規模・位置および構造に応じて、避難や通行の安全の十分な幅員を持つ通路で、道路に通じるものに有効に接すること
但し書き道路に接している敷地は、一般的に建築基準法上の道路に接している敷地より価値が落ちることになります。また、銀行によっては住宅ローンの利用を拒否するところもあります。さらに、再建築する際には毎回建築審査会の許可を得なければならないため、将来的に再建築できないリスクもあります。そのため、但し書き道路に接している敷地を購入する場合は、注意が必要です。
但し書き道路は、建築基準法上の道路ではないため、通常の取引価格から減少する傾向があります。具体的な減少率は、物件の立地や状態、需要や供給などによって異なりますが、一般的には10~30%程度安くなると言われています。但し書き道路に接している敷地は、再建築や住宅ローンの利用が難しくなる可能性があるため、購入する際には注意が必要です。
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