嘘のような失敗体験「まさか事故物件に」続

2021年04月21日

K様は関西在住

福岡市東区○○に木造2階建アパートを保有

長く真面目に生活していた入居者がリーマンショックにて失職

事情が事情だけに家賃は待つと管理会社に伝えた矢先の自殺

管理会社H社が言うままに後処理を任せ

事故物件となり持て余した結果、放置してしまいました。

 

・・・そして5年後、

アパートは廃墟に近い姿になっていました。

 

しかし、不動産会社からの売買の打診から事態は動き始めます。(前編はこちら)

 

 

なかなか現地確認のための鍵を返してくれない管理会社。

 

不動産会社からは、外観調査にて白蟻の懸念があり、

共用部分の階段と床も一部壊れているとの報告が入ります。

 

そして、自殺された1階の部屋の様子がおかしいと。

 

管理会社との約束では「残置物の片付けも、お祓いも全部完了したと聞いていますが?」

 

申出から約1カ月、やっと手配された鍵で室内を見て絶句。

 

そこには、亡くなられた入居者の生活がそのまま残されていました。

 

男性ひとり暮らしの質素な家具

失職するまで30年務めた勤務先の作業着

自棄になって飲んだであろうビールの空缶

 

そして、管理会社・ライフライン・保険会社・・・

ドアポストの下には、様々な督促状が散乱していたそうです。

 

私は、管理会社が約束を何ひとつ守っていなかったことを知りました。

 

厳しい取立はしない約束だったのに、無数の督促状

片付けるといったのに、放置された部屋

お祓いもきっとしていないのでしょう。

 

管理会社に問いただすも、当時の担当者が退職したからわからないの一点張り。

 

このことを聞いた妻は、

彼を死に追い詰めたのは、管理会社の督促を止めなかった私だと泣き崩れました。

 

調査した不動産会社からは、1番悪いのは嘘をついた管理会社との前提で

「それでも、オーナーとしてK様の対応は完璧ではなかった」と痛いところをつかれました。

 

大家とは、住まいを提供することとは、

ときに人の命を背負うということを私は知らなかったのです。

 

県外に住むことを言い訳に

通帳を見るだけという楽な経営をしたのがダメでした。

 

せめて管理会社の言葉を鵜吞みにせず、

写真や報告書など、もっと踏み込んで確認するべきでした。

 

結局、夫婦で話し合い、

私に代わってお祓いなどの供養も行うことを条件に

調査を実施した不動産会社に買い取ってもらいました。

 

今度こそと、口頭ではなく、

報告書で供養の実施を確認しました。

 

長らく胸に閊えていた何かが、やっととれた気がしました。

 

アパート経営には、様々なリスクと責任があることを忘れてはなりません。

 

コラム事故物件

K様の体験談に出てくる不動産会社として、R産託コンサルタンツは当件に関わりました。

 

この写真は実際の現場です。

供養と清掃で、約50万円でした(単身者で荷物も少なかったこと・特殊清掃が不要であったことで安価にできたそうです)

 

当時を振り返ると、K様も奥様も始めは心を閉ざしていました。

 

臭いものに蓋をするではないですが、思い出したくない、と。

 

しかし、所有者はそれではいけないのです。

 

今回のケースでは、

事故物件にしないことが一番よかったのは間違いありませんが、

長らく放置したことで、建物が倒壊寸前というのも問題でした。

 

白蟻に食われ、共用部2階の床が抜けていました。

 

近くには小学校もあるのに、敷地は自由に出入りできる無管理の状態、

もし子どもが遊び場にして転落したら・・・?

 

その責任は所有者様にありますので、多額の損害賠償を負うリスクを放置していたことになります。

 

遠方のオーナー様が持て余してしまうお気持ちはわかりますが、

所有物件を凶器にしてはいけないという社会的責任も自覚してほしい、

偉そうですが、そんな感情で対応したのを覚えています。

 

もちろん、嘘をつき続けた管理会社に対しては、

テレビコマーシャルを放映する会社でもこの程度なのか。。。

同じ業者として情けなく、恥ずかしく、腹が立ちました。

 

R産託コンサルタンツでは、

オーナー様の真の利益を追求いたします。

 

だから弊社のコンサルティングは

金銭的な利益に限らず、リスク回避というご案内にも及びます。

 

不動産保有時の様々な問題、ひとりで抱えず、どうぞお気軽にご相談ください。

 

 

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