知っておきたい空家のデメリット

2022年01月31日

本日、「宅建Dr. マル秘レポート 2022年2月号」を配信しました♪

 

死後を考えたこのレポートを読んで、宅建業者として無視できないのは「特定空き家」の問題です。

今回のコラムは「知っておきたい空家のデメリット」を考えます!

 

空き家の増加や放置は、深刻化し、今や社会問題の一つとなっています。

空き家を放置することは持ち主にとって資産価値が下がるだけでなく、近隣地域にも様々な弊害をもたらすからです。具体的にどのようなデメリットがあるのか挙げてみましょう。

 

空き家を放置するデメリット

・資産価値の低下

 

使っていない建物は急激に劣化が進むため、価値が下がります。

そして劣化した建物の印象は、その土地の資産価値を下げるばかりでなく、近隣地域の価値も下げてしまいます。

隣近所に廃墟のような建物が建っていたら売れにくく、たとえ売れても本来の価格より低くなってしまう可能性が高いのです。

 

・近隣地域への弊害

 

雑草や庭木が生い茂って越境、窓ガラスの破損や建物の傷み、落書きなどで荒れ果てていくと、近隣の景観を著しく損ねることになります。

すると害虫の発生、小動物が住み着く、不法投棄のゴミが捨てられるといった可能性も高くなり、汚物や悪臭など衛生環境面も悪化していきます。

また不審者による不法侵入や不法占拠、放火の恐れなど、防犯・防災面での不安も出てきますし、地震や台風などの災害で近隣や通行人に被害を与えてしまう恐れもあります。

空き家対策特別措置法

こうしたことから2015年「空き家対策特別措置法」が施行され、放置空き家の所有者に対して、厳しい措置が取られることになりました。

これにより「特定空き家」に指定された場合、罰金の対象となるばかりか、優遇されていた固定資産税の特例の適用もなくなるため、少なくみても今より4倍以上の固定資産税を支払う義務が発生します。

最終的に行政代執行で強制撤去される場合もあり、その費用は所有者に請求されます。

 

ここでいう「特定空き家」とは「放置して1年以上が経過した建物」のことで、住んでいる形跡がないと判断された場合に指定されます。

 

主に以下4つの基準があります。

 

 1,そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態

 

 2,そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態

 

 3,適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態

 

 4,その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

 

つまり、空き家を所有し続けるなら適切な管理をする必要があり、放置はダメ! ということです。

 

「特定空き家」に指定されるのを防ぐには、草むしりや建物のメンテナンスといった手入れを定期的に行って、明らかに人が住んでいない空き家と判断されない環境を維持することが大切です。

そうした意味ではたとえ使わなくても、水道や電気なども契約したままにしておく必要があります。

空き家のデメリットまとめ

このように空き家を維持管理していくには手間とお金がかかり、メリットはほとんどないと言えます。

 

長い間住んだ愛着ある実家の売却など、時にはなかなか踏み出しづらい部分もあるものですが、将来的に必ず住むとか、有効活用するといった予定や計画がないのであれば、やはり早めに売却の検討をした方が賢明だと思います。

 

空き家の管理や活用、売却でお悩みや心配なことがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。

 

それぞれのご事情にあったベストなプランをご提案いたします。

 

 

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