一問一答 民法(債権関係)改正
2021年09月16日
《お勧め度》 ★ ★ ★ ★ ★
《宅建Dr.のコメント》
ご存じのように、民法のうち債権関係の分野について、明治29年(1896年)の同法制定以来およそ120年ぶりに全般的な見直し行うものである「民法の一部の改正する法律」(平成29年法律第44号)は、平成29年5月、第193回国会(平成29年常会)において、「民法の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備に関する法律」(平成29年法律第45号)とともに成立し、いずれも同年6月2日に公布された。この民法改正法と整備法は、ごく一部の例外を除いて、令和2年(2020年)4月1日から施行されています。
この民法改正は法制審議会への諮問がされた平成21年から8年ほど、それ以前の準備作業の段階から数えれば10年余を要する大プロジェクトとなり、その改正項目の分量や社会的な影響の大きさから見て、法務省民事局がこれまでに経験した法改正のなかでも最大級ものであったことはいうまでもない。
その法改正に直接かかわった、法務省大臣官房審議官と法務省民事局参事官の方が個人的な見解をまとめた貴重な図書であります。
民法改正後の様々な訴訟について、まだ最高裁判所の判決を出す段階に至っていない事案について、本書が唯一の『頼みの綱』となることであろう!
知識において、この本の存在を知っているのと知らないのとでは天地の開きができます。『宅建Dr.』の5つ★の推薦としています。
【タイトル】 一問一答 民法(債権関係)改正
【著 者】 筒井 健夫 ・ 村松 秀樹
【発売元】 株式会社商事法務社
【発行日】 2020年5月30日
【本の概要】
1 総論
2 民法総則
意思能力
公序良俗
意思表示
代理
無効及び取消し
条件
時効
3 債権総論
債権の目的
債務不履行
法定利率(中間利息控除を含む。)
債権者代位権
詐害行為取消権
多数当事者の債権及び債務(保証債務を除く。)
保証
債権譲渡
債務引受
弁済
相殺
更改
有価証券
4 債権各論(契約)
契約の成立
契約の効力
契約上の地位の移転
契約の解除
定型約款
贈与
売買
消費貸借
使用貸借
賃貸借
雇用
請負
委任
寄託
組合
5 経過措置
事項索引